作家・文筆家であり、テレビやラジオ番組の構成も手がけるせきしろさんと、芸人でありながら芥川龍之介賞作家でもあるピース・又吉直樹さん、二人の世界観に引き込まれる一冊「まさかジープで来るとは」についてネタバレにならない程度の感想とともに紹介します!
画像は出版元の株式会社 幻冬舎公式サイトより引用
「まさかジープで来るとは」著者について
名前:せきしろ
生年月日:1970年11月3日
出身:北海道
職業:作家・文筆家
著作:「去年ルノアールで」「バスは北を進む」など
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— せきしろ (@sekishiro) March 10, 2020
名前:又吉 直樹
生年月日:1980年6月2日
出身:大阪府
職業:お笑いコンビ・ピースのボケ担当
著作:「火花」「人間」など
ONE TEAM PROJECTに参加しました。動画を作りました。撮影中、私を不思議そうな表情で眺めてる少年がいました。https://t.co/JJVpa0LuBp
— 又吉直樹 (@matayoshi0) December 19, 2019
せきしろさんと又吉さんの共著で自由律俳句集「カキフライが無いなら来なかった」を出版。これが又吉さんのデビュー著作となりました。
自由律俳句とは?
Wikipediaによると
自由律俳句(じゆうりつはいく)とは、五七五の定型俳句に対し、定型に縛られずに作られる俳句を言う。季題にとらわれず、感情の自由な律動(内在律・自然律などとも言われる)を表現することに重きが置かれる。文語や「や」「かな」「けり」などの切れ字を用いず、口語で作られることが多いのも特徴である。17音より短い作品は短律、長い作品は長律とも言う。定型の意識を保ったまま作られる字あまり・字足らずや句またがり、破調の句などとは区別される。また自由律俳句はあくまで定型から自由になろうとすることによって成立する俳句であり、したがって単なる一行詩がそのまま自由律俳句となるわけではない。
Wikipedia「自由律俳句」より引用
とあります。自由ではあるものの、あくまでも俳句。
散文も同じように五七五の定型に縛られない文章ですが、散文的という言葉の意味「散文のようである・味気なく、情趣が薄い」からすると別物であるといえます。
「まさかジープで来るとは」読んだ感想
自由律俳句を知らなかった中学生の私が出会ったのが第一作目の「カキフライが無いなら来なかった」でした。本から離れすっかり大人になった私が手にとったのが第二作目の「まさかジープで来るとは」です。
季語もなにもない、どこかセンチメンタルな言葉の数々。1 ページに1句という大胆なページの使い方をしていると思ったら、4句掲載されいていたり、短編のエピソードがあったり小説と言うにはあまりにも自由で、俳句というには少しセンチメンタル。
ページの余白に書ききれない感情が埋もれているような気がして深読みしてしまったり、深読みすればするほど意味がないように思える不思議な本です。自由律俳句の間にせきしろさんと又吉さんの撮った写真も掲載されています。その写真もまた生活の一部に埋もれているような風景を写したものなのですが、誰かの生活の忘れ物だったり、クスッと笑えるものだったり。懐かしさと哀愁を感じれるものです。
この本は自由律俳句の本ですが、自由律俳句であり小説であり写真集でもある。読めば読むほど言葉の意味を探してみたり、好きな言葉がたくさん見つかる本です。読めばきっと「わかる!」と言いたくなる句や、クスッと笑えるものが見つかります。
そして読むならぜひ文庫も読んでほしいです。文庫で追加された句があり、そちらもとてもニヤッと笑え心のどこかをがっしりと掴まれる句です。
そしてこの春、第三作目の「蕎麦湯が来ない」が発売になりました。題名だけでもどんな内容なのかとてもワクワクしますね。
せきしろ×又吉直樹『蕎麦湯が来ない』(マガジンハウス)3月12日より発売中!
10年ぶりのシリーズ最新刊。『カキフライが無いなら来なかった』『まさかジープで来るとは』に続く第三弾は『蕎麦湯が来ない』。 pic.twitter.com/h46qjNGQkx
— 蕎麦湯が来ない (@sobayugakonai) February 15, 2020
U-NEXTでは毎月付与されるポイントを使って「蕎麦湯が来ない」を読むことが出来ます!※残念ながら現在、「カキフライが無いなら来なかった」「まさかジープで来るとは」はありませんでした。
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